Ken Loach: Tory government 'callous, brutal and disgraceful' and 'must be removed'
ロンドンでBAFTA(英アカデミー賞)最優秀英国映画賞を受賞するにあたり、ベテラン監督は政治家が大企業の代弁者になっているのだから、映画製作者は困窮する弱者と共にいなくてはならないと語った。
第70回英アカデミー賞授賞式においてケン・ローチは英国政府を妥協なく攻撃した。
現行の給付金制度批判映画といわれる『わたしは、ダニエル・ブレイク』が最優秀英国映画賞受賞のスピーチで、ローチは、この映画が実情を反映しているとはいえないという非難についても触れた。
ローチはキャストとスタッフ、ニューカッスルの人々やアカデミーに対して、「この映画で語られた真実に対する支持」に感謝した。それは「何千何万という人々―弱く、最も困窮する人々―が現政府から非情で残忍な待遇を受けていることであり、恥さらしなことです」。
ローチは続けて、保守党政府がシリアやその他の危険な地域から逃れてきた保護者のいない数千人の子供たちを受け入れるという約束を覆そうとしていることについて述べた。
「これは蛮行です。助けると約束した難民の子供たちを締め出したままにするなんて。」
「現実の世界では」とローチは続ける、「世の中はどんどん暗闇へと突き進んでいます。そして金持ちや権力者たちや大企業や、そういった人たちの代弁者としての政治家たちと、反対側に居るそれ以外の我々の闘いがやって来ています。映画製作者はどちら側に居るのか分かっています。」
授賞式後の記者会見でローチは更に踏み込み、現政府は「解任させなければなりません」と言った。彼は有権者には彼の映画を観て欲しいと願うが、政治家が映画をみてもあまり意味がないと言う。なぜなら「実際にこれらの決断を下す側の人間は自分達が何をやっているか分かっているのです。わざとなのです。」
彼らの福祉政策は、ローチによると、貧困は己が招いたものだというヴィクトリア時代の救貧院精神を思い起こさせるという。「彼らは自分達が何をやっているかわかっています。我々は政権を交代させなければなりません。彼らを退陣させなければならないのです。」
ローチの言葉は脚本家のポール・ラヴァティによっても繰り返される。ラヴァティは英国の障がい者への待遇についての国連勧告に注意を促す。「国連の調査で、組織的で甚だしい人権侵害があると報告されたのです。」その後、保守党が調査結果を「否定し、ごまかして信用できないものだと思わせようとしたのです」と付け加えた。
「彼らは気にも留めていないのです。」ラヴァティは続ける。「壊血病やくる病」が再びこの国に戻ってこようとも、「昨年病院で栄養失調と診断された人が1万6千人いようとも。私たちが倫理的にやらなければならないことは一つだけです、つまり、彼らを辞めさせるということです。」
一方、プロデューサーのレベッカ・オブライエンは生活賃金に満たない額しか支払われていないリッツィー・シネマ(※大手シネコンチェーンが経営するロンドンの映画館)の従業員達の為に語った。「現代においてこんなことがあるなんて完全に間違っていると思います。」
そして主役を演じるデイヴ・ジョーンズが『わたしは、ダニエル・ブレイク』は「労働者階級に声を取り戻させたと思います。世間は40年もの間、彼らの声に耳を傾けなかったんです」と付け加えた。
※元記事:
https://www.theguardian.com/film/2017/feb/12/ken-loach-governments-treatment-of-refugee-children-callous-brutal-and-disgraceful
ロンドンでBAFTA(英アカデミー賞)最優秀英国映画賞を受賞するにあたり、ベテラン監督は政治家が大企業の代弁者になっているのだから、映画製作者は困窮する弱者と共にいなくてはならないと語った。
※I, Daniel Blake wins Outstanding British Film | BAFTA Film Awards 2017
第70回英アカデミー賞授賞式においてケン・ローチは英国政府を妥協なく攻撃した。
現行の給付金制度批判映画といわれる『わたしは、ダニエル・ブレイク』が最優秀英国映画賞受賞のスピーチで、ローチは、この映画が実情を反映しているとはいえないという非難についても触れた。
ローチはキャストとスタッフ、ニューカッスルの人々やアカデミーに対して、「この映画で語られた真実に対する支持」に感謝した。それは「何千何万という人々―弱く、最も困窮する人々―が現政府から非情で残忍な待遇を受けていることであり、恥さらしなことです」。
ローチは続けて、保守党政府がシリアやその他の危険な地域から逃れてきた保護者のいない数千人の子供たちを受け入れるという約束を覆そうとしていることについて述べた。
「これは蛮行です。助けると約束した難民の子供たちを締め出したままにするなんて。」
「現実の世界では」とローチは続ける、「世の中はどんどん暗闇へと突き進んでいます。そして金持ちや権力者たちや大企業や、そういった人たちの代弁者としての政治家たちと、反対側に居るそれ以外の我々の闘いがやって来ています。映画製作者はどちら側に居るのか分かっています。」
授賞式後の記者会見でローチは更に踏み込み、現政府は「解任させなければなりません」と言った。彼は有権者には彼の映画を観て欲しいと願うが、政治家が映画をみてもあまり意味がないと言う。なぜなら「実際にこれらの決断を下す側の人間は自分達が何をやっているか分かっているのです。わざとなのです。」
彼らの福祉政策は、ローチによると、貧困は己が招いたものだというヴィクトリア時代の救貧院精神を思い起こさせるという。「彼らは自分達が何をやっているかわかっています。我々は政権を交代させなければなりません。彼らを退陣させなければならないのです。」
ローチの言葉は脚本家のポール・ラヴァティによっても繰り返される。ラヴァティは英国の障がい者への待遇についての国連勧告に注意を促す。「国連の調査で、組織的で甚だしい人権侵害があると報告されたのです。」その後、保守党が調査結果を「否定し、ごまかして信用できないものだと思わせようとしたのです」と付け加えた。
「彼らは気にも留めていないのです。」ラヴァティは続ける。「壊血病やくる病」が再びこの国に戻ってこようとも、「昨年病院で栄養失調と診断された人が1万6千人いようとも。私たちが倫理的にやらなければならないことは一つだけです、つまり、彼らを辞めさせるということです。」
一方、プロデューサーのレベッカ・オブライエンは生活賃金に満たない額しか支払われていないリッツィー・シネマ(※大手シネコンチェーンが経営するロンドンの映画館)の従業員達の為に語った。「現代においてこんなことがあるなんて完全に間違っていると思います。」
そして主役を演じるデイヴ・ジョーンズが『わたしは、ダニエル・ブレイク』は「労働者階級に声を取り戻させたと思います。世間は40年もの間、彼らの声に耳を傾けなかったんです」と付け加えた。
※元記事:
https://www.theguardian.com/film/2017/feb/12/ken-loach-governments-treatment-of-refugee-children-callous-brutal-and-disgraceful