SORRY WE MISSED YOU - Press conference - Cannes 2019
with Henry Béhar moderator / Rebecca O’Brien producer / Rhys Stone actor / Katie Proctor actress / Kris Hitchen actor / Ken Loach director / Debbie Honeywood actress / Paul Laverty screenplay / Robbie Ryan cinematography
- 初めてこのブログを読まれる方は↑TOPメニューの「¿(仮訳)?」も併せてお読みください。
- 今回は記事の翻訳ではなく、記者会見の動画(音声)聞き起こし→粗訳という形になり、聞き起こしの時点で拾いきれない言葉もあり、より意訳傾向が強くなっています。そのため、タイトルにも「(仮訳)」をつけませんでした。(もう少し細かい話が気になる方は→こちら)
- ()内は訳者註です。また、質問者、その他用語についての参考リンク等がある場合は「☆」で表記しています。
- "struggle"という単語(動詞/名詞)が繰り返し使われていますが、和訳では文脈で言葉を変えているため、元の単語がそれとわかるよう「★」をつけています。
- 特に聞き取りに自信のない箇所については「*」と共にその旨記載しています。
- 各埋め込み動画は該当箇所から始まるよう頭出ししたものです。
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(会見中唯一の仏語質問者が話し始めるも、登壇者の同時通訳イヤホン装着が間に合わず一時中断→仕切り直し)
質問者 Béatrice: フランス・モンペリエから来ましたベアトリスです。今日家族の皆さんがここに勢ぞろいされているのを見てとてもうれしく思っています。私の質問は映画の実際の映像についてです。ケン・ローチさん、あなたは人々のことが本当にお好きですよね。あなたの映画を観るとそれは明らかです。
司会: 質問は何ですか?
Béatrice: これが質問なのです。この涙は彼を救うためのものですか?涙を流すことによって彼は救われたのでしょうか?
司会: 私をみないで!
(会場笑い)
KL: すみません。フランス語で答えられたら良いのですができないんです。 最初のシーンで映像がなく音声だけなのは、彼(主人公)が自分の職歴について話しているんですが、そこに出てくる数々の仕事が多くの人に当てはまり、特定の誰かの話ではないということを示すためです。観客の多くが建設現場で働いたことがあるかもしれないし、肉体労働の経験があるかもしれません。多分人口の半分位の人はそういった職歴を履歴書に書いたことがあると思うんです。ですから、まず特定の個人の話の前に、ごく一般的な話なのだということを示すためにやりました。
PL: 彼(糖尿病で亡くなった人)の名前はドン・レーン(日本語記事☆/英語記事☆)と言います。彼には吐血やあらゆる問題のある症状がありそれを(雇用側は)全てわかっていたのです。糖尿病と診断されていたのですから。彼は150ポンドの罰金を恐れて休みをとることすらできなかったのです。
KH: いや大丈夫。
PL: ああ聞こえてた?でもまあ是非訊きたいな。あのシーンの演技すごく良かったし。だからクリスがあのシーンのことをどういう風に思ってたかをもし覚えてたら訊きたいんだけど。
KH: リッキーが基本的にどういう人かというと、全部彼の責任ではないことですが、彼には本当に強い決意があって、絶望的な問題から家族を救い出すために宅配ドライバーとして働きます。一生懸命に。アビーも同じです。ただ彼は失敗するように仕組まれた罠にかかっただけなんです。映画が進むにつれそれがどんどんわかってきて、実際に最後のシーンはそういう積み重なった感情が、(リッキーではなく)役者としての私自身の頭に浮かびました。そうですね、まさに神経衰弱、精神の崩壊が起こったということです。それが現実なのだと思います。
PL: ちょっと言わせてください。ここに来る直前のことですけど、大分前、2年前に私が話を聞いたドライバーから2週間前に突然電話があったのです。彼は私の電話番号を持っていたので。彼はときどき働き過ぎだと思いながらずっと働いていたのですが、今度は別のひどいことが待っていました。今仕事があまりないから2週間休めと言われたのです。もちろん有給休暇ではありません、彼はフランチャイズの個人事業主ですから。彼も借金漬けです。彼は2週間も収入なしではやっていけないので、休むのは無理だと答えました。すると雇用側は彼の配送ルートを(もっと忙しい方へ)変えたのです。そんなことになったら生活は完全に立ち行かなくなります。彼は正気を失い、自殺まで考えたと言っていました。
ここまであまり触れていませんでしたが、労働者たちは本当に散り散りに孤立させられているのです。本当に沢山の労働者がいるのですが、小さなグループに分断されているのです。1人がフランチャイズのドライバー5人を束ねる所もあれば1グループに40人いる所もあります。そういうかんじで国中に点在するわけです。ですから、労働組合がドライバーたちに接触しようと思っても所在が掴めず非常に難しいのです。雇用形態が短期間に全く変わってしまったのです。
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